祈り

ずっとずっと思っていることがある。いつからか分からないけど。でもたぶん、好きで大切でかけがえのないものだと思った日から。

祈りのようなものなんだと思う。

ずっとずっと綺麗でいてほしい。

幸せでいてほしいとか元気でいてほしいとかもちろん思ってる。でもそれよりももっと大きくて強い気持ちで思ってしまっていることがある。

ずっと綺麗でいてほしい。

何年、何十年経ってもずーっと。ほんとにずっと。死ぬまで。ううん、例え死んでもずっと、永遠に。絶対に消えないでほしい。眩しいくらいの輝きでいてほしい。そしたら何度だってまた見つけられるから。

最初に見つけたときもそうだった。チカチカと光っていた。綺麗だった。踏み込むと、もっと綺麗だった。驚くほどに。なぜ今までこの輝きに気づけなかったのだろうと何度も思った。

 

たまに怖いくらいに綺麗だと感じる瞬間がある。本当に怖い。

冗談とかふざけているとかじゃなく、翼が見える。眩しいくらいの白で大きくて強い自由の翼。きっと君が望めばどこへだって行けてしまう翼。

だから、怖い。仕方なくここにいてくれてるような気さえしてしまう。

 

可愛いとかかっこいいとか愛しいとか、たくさん思う。わたしのこの感情たちは全て君のためにあると信じて疑わないほど、強く何度も。

そしてふと、綺麗だ と思う。

その気持ちは、何よりも強く芯が通っている。

泣きたいくらいに綺麗。ほんとにどこかへ行っちゃいそう。綺麗だよ、綺麗。ほんとうに。何十回、何百回唱えるように、呟いてしまうくらい、綺麗。

 

絶対に届かない。でもそれでいい。それがいい。焼き付いて離れないその姿を過去にしたくない。ずっとずーっと綺麗でいて。何よりも綺麗な君でいて。絶対に忘れないように。どこにいても見つけられるように。

 

この世界がどこまで汚れても、君だけは、君だけは絶対に綺麗なままでいて。君が、変わってしまってもいい。わたしが好きだった君じゃなくなってもいい。

ただ、ずっと、ずっと綺麗でいてよ。

それだけは変わらないで。